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アストラゼネカのカピバセルチブが、フルベストラントとの併用で、ホルモン療法後に進行した切除不能または再発性のPIK3CA、AKT1、PTEN変異を有するHR陽性、HER2陰性乳がんの成人患者の治療に日本で承認された。この承認は、第3相試験CAPItello-291の結果に基づいており、この試験ではカピバセルチブとフルベストラントの併用が、フルベストラント単独と比較して、PI3K/AKT経路バイオマーカー変異を持つ患者における疾患進行または死亡のリスクを50%減少させた(ハザード比0.50、95%信頼区間0.38-0.65;p=<0.001;中央値無増悪生存期間(PFS)7.3対3.1カ月)。
- 発表元→アストラゼネカ
- 発表日→2024年3月27日
- 研究の目的→進行性HR陽性乳がんの新治療法の安全性と有効性の確認
- 治療法の概要→カピバセルチブとフルベストラントの併用。AKT阻害薬としては日本で初の乳がん治療薬。
- 臨床試験→第3相試験CAPItello-291。フルベストラント単独と比較して、疾患進行または死亡のリスクを50%低減。
- 効果→特定のバイオマーカー変異(PIK3CA、AKT1、PTEN)を持つ患者における無増悪生存期間の延長。
- 日本における乳がんの状況→2022年には9万人以上の女性が乳がんと診断され、1万7000人以上が同疾患で死亡。