犬のアトピー性皮膚炎が出生後早期の食事と関連していると指摘する研究が報告された。

1万2000以上の犬を対象として、アトピー性皮膚炎と関連する要因を調査。アトピー性皮膚炎を起こしやすい犬種、母犬のアトピー性皮膚炎、毛の50%以上が白色であることと有意に関連していたが、最も関係していたのが出生後早期の食事だった。

成犬期のアトピー性皮膚炎からの保護効果が確認されたのは、妊娠中の母犬の食事や産後初期(生後1~2カ月)の子犬の最初の固形食としての「非加熱処理された肉」。

逆に、アトピー性皮膚炎の増加と関連したのは、妊娠中の母犬の食事および妊娠後早期の子犬の最初の固形食としての「超加工炭水化物ベースの食事(市販のドライキブル)」。

さらに、アトピー性皮膚炎の減少と関連したのは、妊娠中の母犬の駆虫、幼い子犬を1日1時間以上日光に当てること、生後6カ月までに土や芝生の上で過ごすこと、幼い子犬の体重を正常に保つこと、生まれたときの家族と暮らすことが挙げられた。

2020年10月フィンランド、スペイン、オランダ研究。

Anturaniemi J, Zaldívar-López S, Savelkoul HFJ, Elo K, Hielm-Björkman A. The Effect of Atopic Dermatitis and Diet on the Skin Transcriptome in Staffordshire Bull Terriers. Front Vet Sci. 2020 Oct 16;7:552251. doi: 10.3389/fvets.2020.552251. PMID: 33178726; PMCID: PMC7596200.

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執筆/編集/審査監修/AI担当

星 良孝(ほし・よしたか)
ステラ・メディックス代表/ 獣医師 ジャーナリスト。日経BP、エムスリーなどに所属し、医療や健康、バイオなどの分野を取材。

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