インヒビター保有血友病A・Bへの「HYMPAVZI」適応拡大をEUが承認──Pfizerが第3相BASIS試験の結果を発表
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今回の記事で伝える情報は次の通り。
- 欧州委員会(EC)は、第VIII因子(FVIII)インヒビターを有する血友病A、または第IX因子(FIX)インヒビターを有する血友病Bの12歳以上・体重35kg以上の患者を対象に、マルスタシマブ(HYMPAVZI)の適応拡大を承認した。
- 第3相BASIS試験のインヒビター保有コホートでは、マルスタシマブ投与によりオンデマンド治療と比べ年間出血率(ABR)が93%減少したと報告された(p<0.0001)。
- 米国では同薬について、インヒビター保有患者らへの適応拡大を含む一部変更生物製剤承認申請(sBLA)が優先審査の対象となっており、米国食品医薬品局(FDA)は2026年第2四半期に審査結果を示す目標を設定している。
概要
血友病は、血液を固める因子の欠乏によって出血が止まりにくくなる遺伝性疾患であり、世界で80万人超が罹患しているとされる。標準的な治療は不足する凝固因子を補う補充療法だが、血友病Aの約20%、血友病Bの約3%では、補充した因子に対する抗体(インヒビター)が生じ、補充療法が効きにくくなる。このため、インヒビターを保有する患者は出血コントロールが難しく、静注によるバイパス製剤の頻回投与を余儀なくされる場合が多いとされてきた。
こうした背景のもと、Pfizerは、組織因子経路インヒビター(TFPI)を標的とするマルスタシマブ(HYMPAVZI)について、欧州委員会(EC)からインヒビター保有患者への適応拡大の承認を得たと発表した。マルスタシマブは凝固因子を補充する従来薬とは作用機序が異なり、TFPIのKunitz2ドメインに結合することで、出血と血栓形成のバランスを整えることを狙った皮下注射薬とされる。一方で、根拠となった第3相BASIS試験は非盲検デザインであり、対象となったインヒビター保有コホートも48例にとどまる。ただし、開示された数値は統計学的に明確な差を示しており、この患者集団における新たな選択肢として位置づけられる。
- 発表元Pfizer
- 発表日2026年5月13日
- 対象疾患血友病A(先天性第VIII因子〔FVIII〕欠乏症)でFVIIIインヒビターを有する患者、または血友病B(先天性第IX因子〔FIX〕欠乏症)でFIXインヒビターを有する患者(12歳以上、体重35kg以上)
- 研究の背景インヒビター保有患者は既存の因子補充療法が奏効しにくく、出血コントロールに難渋するケースが多いという未充足の医療ニーズがある。
- 試験デザイン第3相BASIS試験(識別子:NCT03938792)。国際共同・非盲検・多施設共同試験。インヒビター保有コホート48例を対象に、マルスタシマブを12か月間投与する実薬投与期間と、通常診療下でのオンデマンド静注バイパス製剤治療による6か月間の観察期間を比較した。
- 一次エンドポイント実薬投与期間における治療対象出血の年間出血率(ABR)と、投与前のオンデマンド療法時のABRとの比較。
- 主要結果マルスタシマブ群の平均治療ABRは1.39(95%CI 0.85-2.29)で、オンデマンド療法時の19.78(95%CI 16.12-24.27)と比べ93%の減少を示した(p<0.0001)。自然出血、関節内出血、標的関節出血、総出血数などの副次評価項目でも、いずれもp≤0.0001でオンデマンド療法に対する優越性が報告された。非盲検の継続投与試験の中間解析では、最長41か月の追加投与(累計53か月)でも平均ABR1.19(95%CI 0.72-1.95)、中央値0.00(95%CI 0.00-1.18)と低値を維持したとされる。
- 安全性安全性プロファイルは第1/2相試験の結果と概ね一致したとされる。頻度の高い有害事象は注射部位反応、頭痛、そう痒感、高血圧、発疹だった。試験で報告された中で最も重篤な有害事象は血栓症だった。
- 臨床的含意位置づけ:インヒビターを保有する12歳以上・体重35kg以上の血友病A・B患者に対し、週1回の皮下投与という選択肢がEU域内に加わる。可能性:出血抑制に加え、投与の簡便さから治療継続の負担軽減が期待されると企業は説明している。課題:対照群はオンデマンド療法であり、既存の他の予防的治療との直接比較データは示されていない。
- 制限事項インヒビター保有コホートは48例と限られる。試験は非盲検デザインであり、盲検化された無作為化比較試験ではない。長期継続投与データは中間解析の段階にとどまる。
- 次のステップ米国では6歳以上のインヒビター保有患者、および6〜11歳のインヒビター非保有患者への適応拡大を含むsBLAが優先審査の対象となっており、FDAは2026年第2四半期に審査結果を示す目標を設定している。小児を対象とするBASIS KIDS試験や、長期の安全性・有効性を検討する継続投与試験も進行中とされる。
AIによるインパクト評価
評価(参考): ★★★☆☆
インヒビターを保有する血友病患者は治療選択肢が限られており、報告された出血率の減少幅は一定の意義を持つと考えられる。一方で、根拠となった試験は非盲検デザインであり、対象となったインヒビター保有コホートも48例と小規模にとどまる。既存の予防的治療との直接比較データがない点も踏まえ、実臨床における位置付けの検証は今後の課題として残る。
3言語要約 / Multilingual Summaries
English Summary
Note: This is an AI-assisted translation for reference.
- The European Commission approved an expanded indication for marstacimab (HYMPAVZI) to include patients aged 12 and older with hemophilia A or B who have inhibitors.
- In the Phase 3 BASIS trial’s inhibitor cohort, marstacimab reduced the annualized bleeding rate by 93% compared with on-demand therapy (p<0.0001).
- In the U.S., a supplemental Biologics License Application covering inhibitor patients has been granted Priority Review, with an FDA action date targeted for the second quarter of 2026.
中文摘要
注:AI辅助生成。
- 欧盟委员会批准将马斯塔昔单抗(HYMPAVZI)的适应症扩大至12岁及以上、伴有抑制物的A型或B型血友病患者。
- 在第3期BASIS试验的抑制物队列中,与按需治疗相比,该药使年出血率降低了93%(p<0.0001)。
- 在美国,涵盖抑制物患者的补充生物制品许可申请已获得优先审评,FDA的目标审评日期定于2026年第二季度。
हिन्दी सारांश
AI द्वारा तैयार किया गया अनुवाद।
- यूरोपीय आयोग ने मार्स्टासिमैब (HYMPAVZI) के उपयोग को इनहिबिटर वाले 12 वर्ष या उससे अधिक आयु के हीमोफीलिया ए या बी रोगियों तक विस्तारित करने की मंजूरी दी।
- फेज 3 BASIS ट्रायल के इनहिबिटर समूह में, ऑन-डिमांड थेरेपी की तुलना में मार्स्टासिमैब ने वार्षिक रक्तस्राव दर में 93% की कमी दिखाई (p<0.0001)。
- अमेरिका में, इनहिबिटर रोगियों को शामिल करने वाले सप्लीमेंटल आवेदन को प्राथमिकता समीक्षा दी गई है, और FDA का लक्ष्य निर्णय 2026 की दूसरी तिमाही में है।