イスラエルでの新型コロナウイルス感染症パンデミックを抑えるためのワクチン大規模展開の事例についての寄稿が報告されている。
イスラエルでは、1994年の国民健康保険法に基づいて、国民皆保険制度が整備されている。Clalit（国民の54％が加入）、Maccabi、Meuhedet、Leumitという4つの非政府、非営利の医療サービス機関があり、一連のサービスを提供。ここで統一的なワクチン接種の勧奨やシステム運用をしている。
こうした医療サービス機関が、ワクチンのポップアップセンターを設け、ワクチン接種の管理をしている。
ワクチンの大量供給によりハイリスクグループに確実に接種できるという安心感を与えたと説明する。短期的な課題の解決への理解の認識も重要になるとする。
リスクに応じて、接種者の優先順位を決めるのが大切とも。医療従事者、老人ホームの高齢者のほか、学校や幼稚園の先生なども優先。
デジタルやメディアのリソースを活用。オピニオンリーダーの接種を行ってもらうこと。
2回目の接種を受けた人には「グリーンパスポート」が発行されて、6カ月間有効になる。倫理的な問題が生じてくる。
公平性、健康と社会的格差の縮小、スティグマへの注意を求めている。
2020年10月、イスラエル研究。
Levin-Zamir D. Communication, Health Literacy and a Systems Approach for Mitigating the COVID-19 Pandemic: The Case for Massive Vaccine Roll-out in Israel. J Health Commun. 2020 Oct 2;25(10):816-818. doi: 10.1080/10810730.2021.1884773. PMID: 33719884.
