新型コロナウイルス感染症パンデミックの薬剤開発の挑戦についての総説。

ヒドロキシクロロキン、レムデシビル、ロピナビル/リトナビル、ファビピラビル、トシリズマブなどの薬剤が治療薬候補になっていると説明。その上で、現状の薬剤開発について総覧している。

既存の薬剤あるいは新たな薬剤は4つの側面から説明している。

  • 回復期血漿または免疫グロブリン
  • 直接作用型抗ウイルス剤(DAA)
  • 宿主細胞内在化蛋白質遮断剤
  • 抗炎症剤

回復期血漿と免疫グロブリンは、エボラウイルス感染症や中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)、SARS感染症で使われてきた。

直接作用型抗ウイルス剤の標的は、構造タンパク質と非構造タンパク質がある。細胞の表面にある2型アンジオテンシン変換酵素(ACE2)にウイルスが結合して、続いて2型膜貫通型セリンプロテアーゼ(TMPRSS2)が作られて、ウイルスのSタンパク質の細胞内への融合の開始につながる。さらに、Sタンパク質は、宿主細胞受容体CD14741やグルコース調整タンパク質78(GRP78)にも結合する可能性が指摘されている。こうしたウイルスの侵入を阻害する薬剤が候補になる。

非構造タンパク質の標的候補は、RNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRp)、コロナウイルスメインプロテアーゼ(3CLpro)、パパイン用プロテアーゼ(PLpro)がある。

抗炎症剤は、IL6、CCR5、JAKキナーゼを介在した炎症を抑制するものが考えられる。

2020年10月中国、米国総説。

Shi J, Xiao Y, Zhang Y, Geng D, Cong D, Shi KX, Knapp RJ. Challenges of drug development during the COVID-19 pandemic: key considerations for clinical trial designs. Br J Clin Pharmacol. 2020 Oct 29. doi: 10.1111/bcp.14629. Epub ahead of print. PMID: 33119136.

新型コロナウイルス感染症

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執筆/編集/審査監修/AI担当

星 良孝(ほし・よしたか)
ステラ・メディックス代表/ 獣医師 ジャーナリスト。日経BP、エムスリーなどに所属し、医療や健康、バイオなどの分野を取材。

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