急性新型コロナウイルス感染症でのウイルス抗原特異的な獲得免疫と年齢および重症度との関連についての報告。
CD4陽性T細胞、CD8陽性T細胞、中和抗体の獲得免疫反応を、急性の新型コロナウイルス感染症の患者と回復者を対象として分析。獲得免疫の反応が、新型コロナウイルス感染症の重症度に歯止めをかけていると確認。さらに多様な獲得免疫の反応が部分的な反応よりも良好に機能していることも確認している。
65歳以上では免疫反応の連携が取られなくなっていることも確認。加齢とナイーブT細胞欠損が重症新型コロナウイルス感染症のリスクにつながる可能性があるという結果も得た。
急性新型コロナウイルス感染症のT細胞反応の低下を示すバイオマーカーとして、CXCL10が活用できる可能性があると指摘する。
2020年9月
DOI:https://doi.org/10.1016/j.cell.2020.09.038
