退院後のドレナージの状況を監視するスマホアプリ「SurgCare」の検証。

スマートフォンで健康状態をモニターするモバイルヘルス(mHealth)は盛り上がるものの、検証する試験はまだ少ないと研究グループ。退院後のドレナージの状況をモニターするアプリであるSurgCareの開発と実現可能性、臨床的価値を検証した。

胆嚢または腹膜のドレナージを処置されている80人の患者についてアプリによる管理と従来法による管理の間で比較している。50人ではアプリによる管理、30人については自分の手でデータを記録する従来法による管理としている。ドレナージ抜去まで記録を継続。システム利用状況から定義した、ユーザーにとっての実現可能性を第一の評価項目として2つのグループを比較している。

平均14.98日間のデータ提出があり1日データ提出率は84.2%。「実現可能である」の定義に合ったのは34人、「実現可能性の可能性がある」の定義に合ったのは10人、「実現可能ではない」の定義に合ったのは3人。合併症率はアプリでは6%に対して従来法では26%。想定外の再入院はアプリは6%、従来法は26%となった。

手術後のケアを改善する上でアプリが生かされる可能性があると研究グループは評価している。

2020年8月台湾研究。

Liao CH, Wu YT, Cheng CT, Ooyang CH, Kang SC, Fu CY, Hsu YP, Hsieh CH, Chen CC
An Image-Based Mobile Health App for Postdrainage Monitoring: Usability Study
J Med Internet Res 2020;22(8):e17686
URL: https://www.jmir.org/2020/8/e17686
DOI: 10.2196/17686
PMID: 32857060

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執筆/編集/審査監修/AI担当

星 良孝(ほし・よしたか)
ステラ・メディックス代表/ 獣医師 ジャーナリスト。日経BP、エムスリーなどに所属し、医療や健康、バイオなどの分野を取材。

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