従業員のメンタルヘルスの向上とウェルビーイングへの支援は多くの企業が抱えている課題。その解決にアプリを用いたバーチャルのコーチングが有効かもしれない。米国サンフランシスコに本拠を置くメンタルヘルスケアのアプリ企業であるBetterUPの研究グループが、モバイルヘルス専門誌『Journal of Medical Internet Research』で７月に発表した。
アプリを使うバーチャルなコーチング
最適なメンタルヘルスは、従業員や組織に多くのメリットとコストの削減をもたらす。しかし、職場では、メンタルヘルスの構築と維持がウェルビーイング（身体だけではなく、精神面・社会面も含めた新たな“健康”）に影響するという課題が存在する。多くの組織が従業員のメンタルヘルスとウェルビーイングを支援するプログラムを導入しているが、これらの取り組みの浸透度や効果はさまざま。効果的な介入方法を開発するための障壁の一つは、時間をかけてウェルビーイングを向上させる方法についての理解が不足していること。
このたび米国BetterUPの研究グループは、1対1のバーチャルによるコーチング介入アプリを使った方法が従業員のメンタルヘルスとウェルビーイングを向上させる有効な戦略になるのかを検証した。介入が時間の経過とともに段階的にウェルビーイングをどのように変化させるかも検討している。対象としたのは391人。コーチング開始前、コーチングを開始してから約3～4カ月後、コーチングを開始してから6～7カ月後の3回に効果を評価している。
継続的なメンタルヘルスの改善につながる
こうして分かったのは、バーチャルによるコーチングがメンタルヘルスの改善に有効であるということ。継続的にウェルビーイングの向上などにつながっていた。
