STELLANEWS.LIFEは、科学や技術、医療分野における最新の研究成果や革新的な発見を紹介することに特化したメディアである。本ウェブサイトでは、持続可能な方法で最新の話題を読者に届けるため、毎日更新される研究成果から特に注目すべき情報を選りすぐり、専門的な知見を交えて提供している。今回の記事で伝える情報は、世界中の33万8963人の全ゲノム配列解析(WGS)から得られた86万件の縦列反復配列(タンデムリピート、TR)伸長のスペクトルに関するものである。
TRは、人間のゲノムの約6%を占め、50種以上の人間の病気に関連しているにもかかわらず、ゲノム集約データベース(gnomAD)ではこれまで十分に考慮されてこなかった。本研究では、33万8963人のWGSサンプルから得られた86万件のTRのバイオバンク規模の参照データベースTR-gnomAD(https://wlcb.oit.uci.edu/TRgnomAD)を紹介。このデータベースは、疾患群内でより頻繁に見られる潜在的に病原性のあるTR伸長と、TR-gnomAD内で普遍的な、おそらく良性のTR伸長を区別することが可能であり、遺伝病を持つ個体におけるTR伸長を解釈するための貴重なリソースとなる。
- 研究の発表元→発表チームは、University of California, IrvineとUniversity of California, Los Angelesの研究者で構成
- 研究の発表誌→Cell
- 研究の発表日→2024年3月28日
- 研究の背景→TRは人間のゲノムの約6%を占め、50種以上の人間の病気に関連
- 研究の手法→33万8963人のWGSサンプルの解析
- 研究の結果→86万件のTRの参照データベースの構築。多様な祖先背景を持つ人々を含む
- TR-gnomADの重要性→TR伸長の解釈において、疾患群内でより頻繁に見られる潜在的に病原性のあるTR拡大と区別可能