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武田薬品工業は、12歳以上の先天性血栓性血小板減少性紫斑病(cTTP)患者を対象に、世界初の遺伝子組換えADAMTS13製剤アパダムターゼ アルファ/シナキサダムターゼ アルファの日本での製造販売承認を取得した。この承認は、cTTPという、超希少かつ生命を脅かす血液凝固障害を有する患者にとって重要な治療選択肢となる。cTTPはADAMTS13酵素の欠乏によって生じ、血小板減少症や微小血管症性溶血性貧血など、頭痛や腹痛を含む急性および消耗性の慢性症状を伴う。
- 発表元→武田薬品工業
- 発表日→2024年3月26日
- 研究の目的→先天性血栓性血小板減少性紫斑病(cTTP)の治療
- 製品の概要→アパダムターゼ アルファ/シナキサダムターゼ アルファは、世界初の遺伝子組換えADAMTS13製剤で、12歳以上の患者に対して定期補充療法および一時補充療法として投与可能
- 臨床試験→12歳から68歳のcTTP患者を対象としたグローバル臨床第3相試験281102と臨床第3b相継続試験TAK-755-3002に基づく
- 試験名→281102試験(NCT03393974)、TAK-755-3002試験(NCT04683003)
- 対象年齢→12歳から68歳
- 対象→cTTP患者(日本人5名を含む)
- 目的→アパダムターゼ アルファ/シナキサダムターゼ アルファの有効性、薬物動態、安全性、忍容性の評価
- 結果→定期補充療法中に急性TTPイベントを発現した患者はいなかった。血漿製剤投与患者には1例の急性TTPイベントが確認。
- 副作用発現率→アパダムターゼ アルファ/シナキサダムターゼ アルファ投与患者で10.3%、血漿製剤投与患者で50%
- アパダムターゼ アルファ/シナキサダムターゼ アルファ投与患者の副作用→便秘、ADAMTS13活性異常、頭痛、そう痒症、高血圧
- 第3相試験第3期の副作用発現率→2.8%(悪心、頭痛)