なぜイスラエルはコロナワクチン接種で世界をリードしているのかの研究が報告されている。適応性の高い医療システムのロジスティックとオペレーション、および協力的な住民の行動に基づくものと解説している。

大規模災害(MCE)管理の基本原則が生かされたと指摘している。

5つの段階にわかれており、リーダーシップ、医療期間前の対応、患者搬送と医療施設への分配、医療機関でのケア、地域社会とメディアとの関係性に整理できるという。

グリーンパスの取得を呼びかけて、ワクチン接種の安全性と利点を強調。優先順位を付けて、60歳以上の市民や老人ホームの入居者、医療従事者を最優先として、接種を進行。保健省傘下の4つの健康維持組織(HMO)の制度の下で、統合的に国民のデータベース管理。早期にワクチン入手。

1日何十万人の接種をシミュレーションに基づく接種体制の構築。接種者の流れの整備。接種の担い手の増員と訓練の仕組み整備。各ワクチンセンターでは、年齢の優先順位にかかわらず、残ったワクチンを受けるように呼びかけ。残量と1日の接種回数を比較して、潜在的な人口集団と連絡を取り、1日の接種回数の最大化を実現。優先順位の弾力的な変更。50~60代が接種意向が低い場合には迅速に40代に低下。余った分は希望者に接種。

地域社会とメディアへの対応については、学校教育で応急処置の訓練を受けており、兵役で高度な医療処置の訓練を受けている。日常生活でも緊急時のシステムについての高い信頼。保健省のキャンペーンはすべてのメディアチャネルで展開。ワクチンの接種プロセスの情報が広く公開された。

ワクチン接種の重要なインセンティブとして、2回目の接種を受けた国民にはグリーンパスが渡された。法律や倫理の専門家が、政治家と共に、証明書を持っていると、イベント、観光、リクリエーションなどの公共活動に参加できるか、どの程度まで参加できるか問題を議論している。

2021年5月、イスラエル研究。

Rapaport C, Ashkenazi I. Why Does Israel Lead the World in COVID-19 Vaccinations? Applying Mass Casualty Event Principles to COVID-19 Vaccination Programs. Int J Environ Res Public Health. 2021 May 18;18(10):5362. doi: 10.3390/ijerph18105362. PMID: 34069898; PMCID: PMC8157562.

新型コロナウイルス感染症

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執筆/編集/審査監修/AI担当

星 良孝(ほし・よしたか)
ステラ・メディックス代表/ 獣医師 ジャーナリスト。日経BP、エムスリーなどに所属し、医療や健康、バイオなどの分野を取材。

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