ファビピラビルの安全性や有効性を軽症から重症の新型コロナウイルス感染症の患者でのデータを遡って検証した研究が報告されている。サウジアラビアの2カ所の病院で実施。データを遡って、ファビピラビル投与を行った場合に、支持療法と比べて利益があったのかを検証。退院、人工呼吸への移行、死亡率を比較。退院までの期間と、人工呼吸の移行ではメリットが確認されたが、死亡率では症状によらず利益は見られなかった。重症度の高い患者ではむしろ統計学的に有意ではなかったものの悪化傾向が確認された(調整ハザード比=2.80、95%CI=0.99-7.89)。

2021年4月、米国、サウジアラビア研究。

Alamer A, Alrashed AA, Alfaifi M, Alosaimi B, AlHassar F, Almutairi MM, Howaidi J, Almutairi W, Mohzari Y, Sulaiman T, AlJedai A, Alajami HN, Alkharji F, Alsaeed A, Alali AH, Baredhwan AA, Abraham I, Almulhim AS. Effectiveness and safety of favipiravir compared to supportive care in moderately to critically ill COVID-19 patients: A retrospective study with propensity score matching sensitivity analysis. Curr Med Res Opin. 2021 Apr 23:1. doi: 10.1080/03007995.2021.1920900. Epub ahead of print. PMID: 33890544.

新型コロナウイルス感染症

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執筆/編集/審査監修/AI担当

星 良孝(ほし・よしたか)
ステラ・メディックス代表/ 獣医師 ジャーナリスト。日経BP、エムスリーなどに所属し、医療や健康、バイオなどの分野を取材。

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