新型コロナウイルスのパパイン様プロテアーゼと免疫系との相互作用についての総説が報告されている。コロナウイルスは、宿主の免疫を抑制するために、センサーやシグナル分子の複雑なシステムを回避するための精巧な戦略を進化させてきたと紹介。パパイン様プロテアーゼ(PLpro)は、コロナウイルスの重要な酵素で、ウイルスの拡散を促し、自然免疫応答を抑制すると説明する。STING、NF-κB、サイトカイン産生、MAPK、TGF-βなどのシグナル伝達経路の主要な制御因子と相互作用し、それらを乗っ取って免疫反応を阻害することができるとまとめる。重要な治療ターゲットと指摘する。
2021年4月、イラン総説。