非再発型SPMSに対するトレブルチニブのEU承認をSanofiが発表──HERCULES試験の主要結果と安全性を整理
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今回の記事で伝える情報は次の通り。
- 【要点①】欧州委員会が、過去2年間に再発のない二次性進行型多発性硬化症(nrSPMS)を対象に、経口BTK阻害薬トレブルチニブ(Cenrifki)を承認した。
- 【要点②】承認の根拠となった第3相HERCULES試験では、障害進行の発現がプラセボ群と比較して遅延したと報告された。
- 【要点③】有害事象として上気道感染症や肝酵素上昇が確認されており、薬剤性肝障害(DILI)のリスク管理として肝機能モニタリングの徹底が求められる。
概要
欧州委員会は2026年6月23日、Sanofiが開発した経口ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬トレブルチニブ(Cenrifki)について、過去2年間に再発のない二次性進行型多発性硬化症(SPMS、以下nrSPMS)を対象とした適応を承認した。欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)による肯定的意見を経た決定である。今回の承認は、nrSPMS患者を対象とした第3相HERCULES試験の結果に基づき、再発型多発性硬化症(RMS)を対象とした第3相GEMINI1・2試験のデータも支持材料として用いられた。Sanofiは、障害進行そのものを標的とする薬剤としてはnrSPMS領域でEU初の承認になると説明している。
- 発表元Sanofi
- 発表日2026年6月23日
- 対象疾患過去2年間に再発のない二次性進行型多発性硬化症(nrSPMS)
- 試験デザイン第3相HERCULES試験(NCT04411641)。無作為化・二重盲検で、患者を2対1の割合でトレブルチニブ群とプラセボ群に割り付け、最長約48カ月投与した。
- 主要結果一次評価項目である6カ月時点の確認された障害進行(CDP)の発現が、プラセボ群と比較して有意に遅延したと報告された。
- 安全性主な有害事象はCOVID-19と上気道感染症で、肝酵素の有意な上昇も認められ、薬剤性肝障害(DILI)が特定されたリスクとして肝機能モニタリングの徹底が求められている。
AIによるインパクト評価
評価(参考): ★★★★☆
治療選択肢が限られていたnrSPMSにおいて障害進行の遅延が示された点は臨床的意義があるが、肝機能モニタリングを含む安全性管理の徹底が前提となる。
Press Release: Sanofi’s Cenrifki (tolebrutinib) approved in the EU as the first disability-targeting medicine for secondary progressive multiple sclerosis without relapses
https://www.sanofi.com/en/media-room/press-releases/2026/2026-06-23-05-00-00-3315699