新型コロナウイルスを標的とする潜在的な治療薬を探る統合的な薬物再配置のフレームワークの研究結果が報告されている。大規模なナレッジグラフ、文献、トランスクリプトームデータを統合、マイニングして、新型コロナウイルスに対する潜在的な薬剤候補を発見するための機械学習と統計解析のアプローチを十分に活用した統合的な薬剤リポジショニングフレームワークを開発。現在第1相臨床試験中のポリADPリボースポリメラーゼ1(PARP1)阻害剤であるCVL218が治療に利用できる可能性が示されたとする。新型コロナウイルスの複製を、細胞毒性を伴わずに抑制すると確認。ヌクレオカプシドタンパク質(Nタンパク質)と相互作用して、炎症性サイトカインの産生を抑制する可能性も示している。

2021年4月、中国研究。

Ge Y, Tian T, Huang S, Wan F, Li J, Li S, Wang X, Yang H, Hong L, Wu N, Yuan E, Luo Y, Cheng L, Hu C, Lei Y, Shu H, Feng X, Jiang Z, Wu Y, Chi Y, Guo X, Cui L, Xiao L, Li Z, Yang C, Miao Z, Chen L, Li H, Zeng H, Zhao D, Zhu F, Shen X, Zeng J. An integrative drug repositioning framework discovered a potential therapeutic agent targeting COVID-19. Signal Transduct Target Ther. 2021 Apr 24;6(1):165. doi: 10.1038/s41392-021-00568-6. PMID: 33895786.

新型コロナウイルス感染症

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執筆/編集/審査監修/AI担当

星 良孝(ほし・よしたか)
ステラ・メディックス代表/ 獣医師 ジャーナリスト。日経BP、エムスリーなどに所属し、医療や健康、バイオなどの分野を取材。

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